2017年5月2日までのデータは3rdSeason、2013年11月までのデータは2ndSeasonに置いてあります。

2019年5月21日火曜日

第707回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む


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「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体からの意見聴取によって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者については、「条例に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。

諮問図書類及び指定基準該当箇所
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/707/707shiryou10.pdf

諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/707/707shiryou11.pdf

図書審査

BAMBOO COMICS REIJIN uno! ノンケ童貞の俺がビッチ上司に食われた話

発行元:株式会社竹書房
  • 性器の修整はされてはいるが、若干形がわかる。また体液の描写も若干卑わいに感じ た。性行為部分もある。指定該当
  • 修整が甘く、性描写もあり、指定やむなし。
  • ストーリー的には人格否定や暴力的なものではないように感じる。ただ、性器部分は修 整されているものの、男性器とわかるものが多く、擬音や体液の描写も多い。青少年健 全育成の観点から指定やむなし。
  • ストーリーもあり、ユーモラスな部分もあるが手を拘束したり、器具を用いての過激 な描写が多く、青少年の健全な育成上不適切と思える。性器の修整等工夫のあとも見え るものの指定やむなし。
  • 男性器の修整はされていると思うが、見続けるとはっきりイメージしてしまう。また、 性器の表現が多く見られる。全裸での性交も多く擬音、体液描写も激しいため、卑わい 感が強すぎる。指定該当
  • 性器の修整に関しては、ラフな部分が多く、修整していない部分も多い。性交描写も性 器もメインにするコマが多く、それに伴う体液も多く感じさせる。指定該当
  • 性器は始めはよく消してある印象だが、読み進めるうちに細かな形状が判別できるよう になってくる。睾丸の修整が甘い。肛門も描いており、挿入シーンは露骨。体液を粘着 質に描いており卑わい感がある。一部器具の使用、殴ったり催眠術をかけての性行為の 強要は人格否定的要素もある。指定やむなし。
  • 男性器の修整が甘く、擬音、体液の描写が多いため卑わいな感じを与えている。催眠術 をかけての性交描写について、許されない行為であると作中で記されている。そこから 恋愛に発展する心理描写もあり、人格否定と捉えるか迷ったが、催眠状態での性交描写 が必要以上に多く、このような性交シーンを描くための設定であると判断した。指定該 当
  • 催眠術を使用しての性行為が直接人格否定にあたるかは微妙な所であり、運用は慎重で あるべきと考える。しかし、修整が甘い部分が散見され、精液や結合部分をメインとし て描かれていること、器具の使用や強制的な性交類似行為が描かれていることから、指 定やむなし。
  • タイトルの作品はストーリー展開も上手で心の移り変わりや駆け引きなど恋愛漫画とし て読みやすい。しかし、男性器の修整が青年レベルでは粗すぎ、特に睾丸部分の修整が 甘すぎる。2話目の作品は修整の甘さがより強調されている。指定やむなし。
  • 全編を通して性交シーンとそれ以外シーンの差が大きく、却って性交シーンが目立つ。 また性交シーンがほぼ全裸で精液、体液まみれのため卑わい感が増している。睾丸部分 がはっきり書かれている部分もあり、しっかり修整されているとは言い難い。指定該当
  • 絵柄はきれいで卑わい感はない。ストーリーもどちらかといえばヒューマンで一部暴力 描写はあるものの人格否定とはいえない。しかし修整が甘く、性器の形状があからさま となっている。指定該当
  • マニアックなBLジャンルではあるものの、性器の修整度が甘く、体液描写や結合部分 をアップにした構図など、露骨な描写が多い。卑わい感を否めず、成人向きである。指 定該当
  • 一部拘束しての場面もあるが、ほぼ暴力も強制も無い。一応ストーリーらしきものもあ るが、性器の消しが甘く形状がわかり、擬音、体液が飛び交っている。しかし卑わい感 を感じる事も無く、表現が過激とも思えない。一応区分して陳列した方が良いかもと言 う程度。保留
  • 全体的に描写の激しい箇所も多くあるが、内容的にはそこまで卑わいには感じない。一 話一話の終盤にオチがあり、読み終えると不快感もなくなってしまう。指定非該当
  • 性器に修整は加えられているものの形状が分かる箇所が見受けられる。陰毛や体液を描 写した箇所が多い印象はあるが、逆にゴチャゴチャしていてわかりづらい印象。冒頭に 若干強制的な感じのするシーンが描かれているが、人格を否定するというものには該当 しないと思われる。設定を含め全体的にリアリティは感じられない。指定非該当
  • 性器部分の修整は一定の配慮があるものの、一部形状がわかる部分があり卑わい感を出 している。全編にわたり全裸、半裸の性交も多いものの、許容範囲である。指定非該当

赤-指定やむなし:13  緑-保留:1  青-指定非該当:3
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はい、今月もBLしか指定されてません。

ポイントになっているのは「催眠術の使用」と「男性器(特に睾丸)の修整」のようです。ストーリー的には評価する意見もあったりします。
マニアックなBLジャンルという話もありますが、やっぱり一般では売れないでしょうな。


都民からの通報申出

都民からの申出一覧・4月分
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/707/707shiryou16.pdf

1 メールによる申し出(9 件)
○ 不健全図書類の指定について(9 件)

一時期に比べると相当おとなしくなったなぁ。
このままフェードアウトしてくれるといいが……

【おまけ】「出版業界自主規制団体との打合せ会」の人数が公表されました

条例に係る事務施行経過
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/707/707shiryou1.pdf

の一番下に書かれている「出版業界自主規制団体との打合せ会」に参加したメンバーの人数が表記されるようになりました。エディタの都合で画像が出せないので各自でPDFを見てください。


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2019年5月10日金曜日

B!P!O!B!P!O!のコーナー ~BPO 2019年04月分の意見を読む~

2019年4月に視聴者から寄せられた意見
https://www.bpo.gr.jp/?p=9896

報道編

テレビ局は、なぜこうも横並びの報道をするのか。新元号決定の時もそうだったが、今日は、麻薬で逮捕されたタレントの釈放の瞬間をとらえようと、民放各局が警察署前で待ち構えている。どのチャンネルに替えてもそれしかやっていない。チャンネル数はあっても選択肢が無いわけで、実につまらない。今更ながら、各局で、情報番組の放送時間帯を分散させるなどの調整をすることはできないものだろうか。

麻薬で逮捕されたタレントの報道について、芸名や「○○容疑者」とする番組が多い。ひどい番組になると「〇〇さん」である。法の裁きが終わらないうちに、「彼はいい役者だ」や「作品に罪はない」などといった報じ方をするのは、特別扱いしているように感じる。

じゃあ何と呼べばいいんだろう……

東京・池袋の高齢者男性による交通事故について、その報道の仕方に、通常の交通事故の報道とは違う印象を受けた。ほとんどの局が「〇〇元院長」と伝え、なかには「〇〇さん」としていた番組もあった。そもそも、事故と過去の勤務先とは何の因果関係もないのに、「元院長」の肩書きが必要か疑問に思う。事件・事故を起こした人が、その社会的な地位によって扱われ方が変わり、それが黙認されるのであれば、報道の姿勢に大きな疑問を持たざるを得ない。

バラエティ・情報番組編

衝撃的な映像を紹介するバラエティー番組で、監視カメラやドライブレコーダーで撮られた事故映像を多数流していたが、何のためなのか。映像を見ながらタレントが騒ぎ立てたりしていて、他人の事故映像でスリルを楽しむかのような内容に嫌悪感を覚えた。ただの事故映像を見せつけるなんて悪趣味。家族で見る時間帯のテレビの役割ではないと感じた。

血液型別に人の性格や特徴を取り上げたバラエティー番組は、偏見を強めようという意図しか感じられない番組だった。なぜここまで気軽に偏見を強めるような番組を作るのか。子どもたちの血液型についての偏見が助長されないような配慮が感じられなかった。

まだ血液型番組なんてやってるんだ……

最近の医療情報番組は、子どもたちが見る時間帯でも手術シーンをそのまま放送している。以前は臓器が見える手術シーンなどは、ぼかして放送していたと思うが、そのまま放送するのは子どもたちや高齢者には刺激が強すぎるのではないか。以前のようにぼかして放送してほしい。

自分はしばらくそういう番組を見ていないが、見たことある限りではそのまま放送していた気がする。気がするだけ。

スポーツ編

プロ野球中継で、ボールカウントをコールする順番は、昔の「S(ストライク)・B(ボール)・O(アウト)」から、「B・S・O」の大リーグ方式に変わった。WBCなど国際試合の機会が増えたこともあり、国際的な標準に合わせたのだ。ところが広島のテレビ局の野球解説者は、いまだに「S・B・O」のままだ。実況アナウンサーは正しい順で言い、そのそばから解説者が「ツー・スリー」などとありえないカウントを言う。視聴者に正しく分かりやすく伝えるのが解説者の役目なのに、頑なに旧方式を守るのは問題だ。局に何度も苦情を入れているが、真摯に受け止める様子がない。

さすがにそれは古い。
BPO以前に世に問うてみる必要があるんじゃないだろうか……


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2019年5月8日水曜日

第706回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む

「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体からの意見聴取によって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者については、「条例に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。

諮問図書類及び指定基準該当箇所
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/706/706shiryou7.pdf

諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/706/706shiryou8.pdf

図書審査

ウォー!コミックス87 ピアスシリーズ549 性の劇薬

発行元:株式会社コンポジラ
  • マニアックな内容であり、性器も修整されている。絵柄が淡白で卑わい感は少な い。しかし拘束された裸体のシーンが多く青少年への悪影響を否めない。指定該 当
  • 絵柄はきれいで卑わい感は少ない。扇情的なスタートだが、結末はヒューマンな 物語であり人格否定とまでは言えない。しかしカバーに薬物カプセルが描かれ薬 物性交に無頓着と言わざるを得ない。性器の消しも形状のアウトラインを残す不 十分さがあり、青少年に対する配慮に欠けている。指定やむなし
  • 前半は器具が多く登場するものの、後半は恋愛ヒューマンドラマとなっていく。 物語上性交シーンが必要なのは理解できるが、男性器の消し方が青年レベルでは 甘い気がする。また、男性器の登場シーンも青年レベルでは多すぎると感じた。 指定やむなし。
  • 男性器の消し方が輪郭あり形状がわかるものとなっている。拘束監禁や器具の使 用もある。ストーリー上性交シーンが必要であることはわかるが、配慮不足は否 めない。成人マークをつけてうるのがよいのではないか。指定該当
  • 男性器の輪郭が露骨であり、卑わいな感じを与えている。前半部分の拘束具使 用、肛門への器具挿入等、人格を否定する性的行為を連想させる。物語を描くた めに必要な性描写かというと疑問。性行為を描くための口実となっている。指定 該当
  • 生の実感を与えるために性行為を行うという物語自体は、性交シーンを描く理由 として説得力のあるものではあるが、男性器の表現や器具等から、描写が行き過 ぎており青少年に読ませるには不適だと判断する。指定該当
  • ストーリー性も心理描写もあり、内容としては悪くないと思えるかもしれない が、最初から器具を使って拘束した上で一方的に人格否定といえる行為がされて いる。表現の仕方も性器が白抜きで逆に卑猥に感じる。結末を過激な性描写の口 実にしていると感じられる。指定該当
  • 修整は加えられているが、白抜きでほぼ形状がわかるものとなっている。体液描 写も多く、結合部の表現もリアル。調教、監禁拘束を前面に出した描写が多く、 ストーリー性も感じられない。指定やむなし。
  • 目がさめたら拘束されており、自由がまったくなく、器具も多数使用され、恐怖 だけの世界が広がる。人格否定そのものである。男性器の形がはっきりわかる部 分もある。青少年が手に取るとは思わないが、人格否定が強すぎる。指定該当
  • 器具を使い、また身体を拘束し、監禁するなど、反社会的な印象が強い。指定該 当
  • 器具の使用もあり人格否定につながる。性器は白抜きしてあるが形状がわかり、 性交場面も多く卑わいな感じを与える。指定該当
  • 性器部分は、細かい描写ではないものの、はっきりわかる。また、内容が拘束・ 監禁を想起させるものが続いていた。性的な描写を抜きにしても、人格否定もあ り、健全な判断能力の育成などの点で青少年には不向きと思う。指定該当
  • 性器の修整をしっかりしている部分が多く、ストーリー性もある。器具を使うこ と、人格否定的な部分は含まれてはいるものの許容範囲。ただし、性器の形状が わかるシーンのコマ数が必要以上に多いため、問題ないとまではいえない。保留
  • 前半は性描写が多い。修整は白抜きだが、男性器の形ははっきりわかり、卑わい な印象を受ける。しかし、人格否定的な内容があるとは思えない。指定非該当
  • 前半において拷問による肌露出・プレイなど内容がハードなシーンが目立つが、 性器の消しは許容範囲である。後半はよくある性交シーンが続く。絡みも適度に 角度をつけて隠しており、局部の消しも施されている。全編大部分とは言い難 い。指定非該当
  • 一部描写の激しい場面もあるが、全体的にストーリー性もあり、内容もそこまで 卑わいには感じない。人格否定をするような内容でもない。指定非該当

赤-指定やむなし:12  緑-保留:1  青-指定非該当:3
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今月はBL1冊。
2019年になってからBLしか指定されていない異常事態が続いています。

内容的に評価されている部分もあるにせよ、やはり青少年が読むには刺激が強すぎるというのが全体的な意見である模様。
意見の中によく出てくる「人格否定」って、どんなことをしてるのか興味がありますね(読んでない)

都民からの通報申出

都民からの申出一覧・3月分
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/706/706shiryou11.pdf

1 電話による申出(4 件)
○ 不健全図書類の指定について(4 件)
2 メールによる申し出(12 件)
○ 不健全図書類の指定について(12 件)

メール攻勢がだんだんと弱くなっている感じ。
電話での申出4件ってなんだろうね。



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