2017年5月2日までのデータは3rdSeason、2013年11月までのデータは2ndSeasonに置いてあります。

2017年9月21日木曜日

第687回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む

「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体のメンバーによる読み合わせによって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者については、「「東京都青少年の健全な育成に関する条例」に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。

諮問図書類及び指定基準該当箇所
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/687/687siryou7.pdf

諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/687/687siryou8.pdf

図書審査

Charles Comics No.021 純愛インモラル

発行元:株式会社メディアソフト
51G xxqGweL._SX350_BO1,204,203,200_
  • 修整が一部甘い箇所等があり、また性描写もあることから、指定やむなし。
  • 性器部分は修整されているが、体液の描写が多く卑わい感を与える。嫌がる中、無理やり行為 に及ぶシーンも多くあり、青少年に悪影響を及ぼす可能性が高い。指定やむなし。
  • 性器の描写がリアルで修整も甘く、卑わい感が強い。擬音・体液描写も多くあり、指定該当
  • BLの短編集で性行為等の描写が多く、体液や擬音の表現も卑わい。指定該当
  • 性器の修整はされているものの擬音や体液の描写が多く卑わい。多人数での性描写があり暴力 的である。アイマスクや器具が使用されており、また性描写の絵がしつこく長い。このような世 界もあるかと思うが、青少年には不向きである。指定該当
  • 局部の修整が甘い点や、短編のため性交シーンが多い点、擬音や体液の描写も多い点について は許容範囲かと感じる。しかし、万引きをした少年に対して性交を求めたり、薬を強制的に飲ま せる等、人格を否定する性的行為に問題がある。指定該当
  • 形状を留めたままの性器の修整は、修整というよりも男性器のリアルな誇張となっており、性 的行為の描写の露骨さを強める効果となってしまっている。また、脅迫的なレイプなど、人格否 定の性描写もあり、総じて卑わい感が強い。指定該当
  • 性器部分は白抜きされているところが多いが形のわかる描写も少なくない。また、下着姿とい う描写で性器の形をそのまま描いている。体液、擬音は多くはないが、大きくはっきり描いてい るため印象が強い。最終話にはかなり卑わいな表現もある。口淫や道具の使用、薬を使用、強引 にレイプする等人格否定のストーリーもある。どの話も大人の男性が子供と性行為をするものに 思える。指定該当
  • 白抜きの修整はなされているが、男性器の形状がはっきりとわかる。肛門の修整も少々甘く卑 わい。器具や薬品の使用、脅迫・暴行を伴う性交は人格否定といえる。顔面への射精描写が多 く、これも人格否定にあたると感じる。はっきりと年齢のわかる表記はないものの、児童と思わ れる少年との暴力的な性交が描かれていることも、青少年への影響を考えると区分陳列すべきで ある。指定該当
  • 大人を描いていても幼く見える。絵柄のせいもあるかと思うが、どう見ても少年を相手に薬物 を利用して多数で取り囲み、無理やり性行為に及んでいるように見えるところもあり、また局部 の修整も不十分。指定やむなし。
  • 性描写が多く、擬音や体液も目立つ。性器の白抜き部分や挿入部分等が大きく描かれていて卑 わい感がある。人格否定的なところもある。指定該当
  • ストーリー以前に、全編大部分に及んで性交描写の連続。結合部分や性器については一定の修 整は認められるものの、擬音や体液描写が多く性的感情を強く刺激する作品と言わざるをえな い。指定やむなし。
  • 修整はされているが男性器と判別できる修整となっており、卑わいさが増している。擬音や体 液、全体的に生々しい露骨な性表現が多く卑わい感を感じる。一部人格否定の表現が見受けられ た。指定該当
  • 性器の修整はあるものの、全編にわたった性的行為と体液・擬音が多く卑わいな感じを与え る。また、一部作品は薬物や脅迫によって自由を奪った上での性的行為を容易に連想させる。指定該当
  • 内容的には特に問題はない。しかし、性交場面が多い点、局部は白抜きしてあるも体液が多 く、一部弱みに付けこんで暴力的に行為に及ぶ場面のある点が気になる。 該当、非該当のどちらともとれる。保留
  • 性器の修整はされている。体液描写や擬音等はあるものの、許容範囲内だと思う。指定非該当
  • 体液等の表現は濃密であるが、性器描写は修整されており指定にはあたらない。内容的にも広 く一般の青少年の性的感情を刺激するものではない。指定非該当
  • 男性器の修整がされている。表現や描写は作家の力量であり、許容範囲内と思われる。指定非 該当

赤-指定やむなし:14  緑-保留:1  青-指定非該当:3
■■■■■■■■■■■■■■ ■■■

今月の不健全指定は1冊。BL本です。

基本的に性交場面や男性器の修整の露骨さ、擬音・体液描写の多さ、人格否定的な性行為が多いということで指定該当が多めに振られている模様。

都民からの通報申出

都民からの申出一覧・8月分
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/687/687siryou11.pdf

1 メールによる申出(2 件)
  ○ 不健全図書類の指定について(1 件)
  ○ 指定した不健全図書類について(1 件)
2 郵送による申出(1 件)
  ○ 不健全図書類の指定について(1 件)

例によって議事録待ちということで。

自主規制団体からの意見聴取について

なんか珍しい資料が出てました。新しく入ってきた審議委員用の資料かな

自主規制団体からの意見聴取について
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/687/687siryou12.pdf

0000

「自主規制団体からの意見聴取」についていろいろ説明がされてますが、結局のところ諮問には関係ない(矢印的に補助的な扱いしかされてない)ってのがまるわかりですな


2017年9月13日水曜日

第685回 東京都青少年健全育成審議会 議事録を読む

第685回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む
http://ccf-square4th.blogspot.jp/2017/07/685.html

第685回東京都青少年健全育成審議会 議事録
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/685/685gijiroku.pdf

前回、このまま3か月遅れになってしまうのか? と思っていた議事録の公開ペースですが、なんとか2か月のペースに戻ったようで。

傍聴人

○青少年課長 それでは、事務局から 、本日 の傍聴人の数についてご報告いたします。本日の傍聴人は、1名となってございます。 そ れ で は 、よろしければ 、傍聴人の入場 を お願いいたします。

議事録に載るんですな。しかし1名とは寂しい限り。

図書審査

今月は珍しく5冊が指定となったわけですが……

○H委員 いずれも区分陳列等をし ていただくべき図書だと思います 。
なお、4誌目が、自主規制団体からの聴き取り結果によると、指定非該当という意見 が著しく多いようでありますが 、改めて見ましても、私 の感性からは、ほかの4誌と変わらないというふうに思います。
自主規制団体の方は、業界の方なので、ご覧になる部分が 、ちょっと違うのかもしれませんが 、一般成人の私からすれば、4誌目の図書も変わらないというふうに思います。

一見意外ともいえる発言ですが、審議会というのは審議委員の主観がすべてですので無理に客観性を導こうとするほうが無理だったりします。

○J委員 はい。5誌の中では一部修整がなされているものもありますけれども、全体的にや はり内容が卑わいであり、性描写が多いということもありまして、青少年の健全な育成を阻 害するということが認められますから、ぜひ指定該当でお願いしたいというふうに思います。
5誌ともお願いしたいと思います。

○F委員 私も5誌とも不健全図書で。
それで、思いとしては、H委員と全く同じで、4誌目の『つぐなわれ』だけ指定非該当が 多いんですけども、やはり自主規制団体の方々の非該当と思われるところと、私が思うのと は、やっぱり正反対なのかなと思う部分がすごく多いです。全誌該当ということでお願いし ます

○A委員 本当に、前回、K委員から修整の話がありましたが、やはり局部を消すだけでなくて、行為そのものを本当に少なくというか、消してほしいという感じでおります。
本当に全編卑わい感を出し過ぎていて、本当に露骨ですし、もう本当にそのものだけだ、 と感じます。人格否定もありますし、暴力的な表現もありますし、全誌とも指定でお願いいたします

○C委員 私も5誌とも指定で、区分陳列でお願いします。
1誌目、2誌目、ピアスシリーズというのは、前にもあったと思うんですけれども、こち らのほうも、同じような自主規制団体の方から、ほとんど同じコメントだと思うんですけど も、修整の配慮が見られ、という意見や、あと、設定にリアリティーがない、ということが 意見としてありますけども、リアリティーがある、ないに関わらず、やっぱり人格否定があ ったりですとか、その卑わいなシーンがあるということに対しては指定に値すると思います。
それで、3誌目のムーグコミックスピーチシリーズというのも、前にもあったと思うんで すけれども、こちらも、デフォルメがすごくされていて、女性を何か蔑視というか、そうい う感じにどうしても捉えられるのではないかなと思うんですね。やはり人格否定もあります ので、かわいいタッチということもあり、青少年が手にとりやすいなというところも、何か よくないと思いますし、指定と非該当が、二つに分かれているような感じがありますので、
どういうように自主規制団体の人が考えていらっしゃるのかなというところが、ちょっと不 安な気持ちになります。

4誌目のムーグコミックスのほうも、やはり皆さんが言っているように、非該当が12名と いうところで、この男性が女体化している設定ということでリアリティーがなく、卑わい感 がないというんですけども、私も女性なので、女体化しているというところが、何か女性と してばかにされているような感覚がどうしても感じられますし、人格否定もありますので、やはりこれも指定でお願いします。
最後の5誌目ですけれども、修整が甘いというよりも、修整しているようには思えません ので、これも指定でお願いいたします。
以上です

「女体化は女性を馬鹿にしている」ですか……

○K委員 今回、5誌というのは、ちょっと私がここに参加してもう3年近くになりますけど 初めてなんで、驚いたんですけども、『かべアナ』というマガジン・マガジンの2誌は、こ の2誌ともが、やはりBLのエスカレートしたパターンなんですね。というか、この帯に書 いてありますように、「陵辱調教の餌食」とか、「肉体の限界を超える性調教」とか、誰が されたいかと思うんですけど、こういうふうに学園の中での何かストーリーがエスカレート しちゃうと、もうとめどもなくなるんで、それだったら、もう成人マークをつけて、区分陳 列しておくべきだと思うんです。
これに関しては、BLものを読まれる読者の対象が、皆さん、ご存じと思うんですが、「腐 女子」と言って、腐敗の腐に女子と書くんですね。婦人の婦じゃなくて、腐女子というネッ ト上の言葉がありまして。この腐女子の中には、池袋の東口をご覧になれば分かると思いま すけれども、今、ジャンルとしては、確立されているいうか、一定程度読まれているものな んですね。
それで、そういう腐女子の層をちょっと調べたところ、やっぱり女子中学生とか高校生レ ベルでご興味を持つ方もいらっしゃるんですね。
ですから、やはりBLものというのは、こういうふうにエスカレートしていって、何か現 実社会では、こういう男が男を攻めまくるような社会になっているんじゃないかというようなちょっと誤解もあるんじゃないかと。男が読んでも、全く何も感じないこういう世界を、書いていらっしゃる方も多くが女性なんですね。担当されている方も、編集者も女性が多い。
それで、やっぱり今回のように挙がってくると、私たちの出版倫理の委員会では、このことに関しては、東京都の健全育成審議会でもこういう意見が出ているということは、伝えたいと私は、思っております。
それで、ほかにも、あと3誌、まず、『カーストBL』。このカーストというのは身分差 別、やはり人種差別といいますか、この階級に準じて男性が男性を攻めるシーンが、この修整もあんまりされずに、ちょっと露骨に出ております。
それから、もう一つ、『つぐなわれ』も、実は、女装した男性が女体化しているのを無理 やり強制的に犯すようなところもございまして、何となくコミカルには描かれているんですけども、これも、区分陳列でやむを得ない。
それから、この3誌目。これもコミカルには描かれているんですけども、これをやはり非該当にするには問題があるなと思うのは、女性を陵辱して、性的になじませて、要するに、 性的に未熟な女性に対して、性義をもって、自分に従わせるような妙な陵辱感があります。
これは、やっぱり指定はやむを得ないんじゃないかと思います。
5誌とも、私も指定でお願いしたいと思います。
以上です

BLと腐女子について。BLに成人マークは必要か、BLを読んだ女子は男性社会に倒錯的幻想を抱くのか否か。

○会長 はい、わかりました。
私も、この『つぐなわれ』という、自主規制団体の方の意見聴取では非該当のご意見が多 かったものも含めて、5誌とも区分陳列指定を判断すべき図書ではないかというふうに思い ます。
それでは、委員の方、いずれも条例の規定に該当し、今後、指定やむなしというご意見で ございます。そのように答申させていただきます。よろしゅうございますでしょうか。

会長、相変わらずですな。


2017年9月7日木曜日

第684回 東京都青少年健全育成審議会 議事録を読む

第684回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む
http://ccf-square4th.blogspot.jp/2017/06/684.html

第684回東京都青少年健全育成審議会 議事録
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/684/gijiroku.pdf

だんだん遅くなる議事録の公開……とうとう3か月遅れになってしまったよ。

図書審査

○青少年課長 それでは、審議用資料の 1 ページをご覧ください。諮問第 1089 号でございます。
さらに 2 ページ目にございます、諮問図書類及び指定基準該当箇所一覧をご覧ください。こちらに記載されました図書類は、平成 29 年 5 月 1 日から 5 月 29 日までの間に 、都内 のコンビニ 、書店等から購入いたしました計 126 誌のうちから、 9 ページ、 10 ページに記載してございます条例施行規則第 15 条の指定基準に基づきまして、指定図書類の候補として選定したものでございます。

○会長 ご説明をありがとうございました。ただいまの課長の説明について、ご質問等ございますでしょうか。
自主規制団体の意見聴取で、第1誌目は、ちょうど指定該当が 8 名 、それから 、非該当 が8 名ということで同数になっていますが、今までこういう、ちょうど半分で割れたような事例というのはございますか。結構ありますか。
○健全育成担当課長 今までも割れることはございます。
○会長 同数ぐらいで、半々ぐらいになることはございますかね。
○健全育成担当課長 はい。

あったよ。結構

そして図書審査……

○E委員 3 誌とも、ほぼ全編性描写が多いということ、そして卑わいだということで、指定でぜひお願いしたいと思います。

○I委員 私も同じく 3 誌とも指定でお願いします。 竹書房 、それからリイド社 、 作者の八月薫さん。名前も覚えているぐらい、またかなという。こういう作品を作り続けているのかなと思いますが、青少年健全育成としては、不健全図書ということで指定をお願いいたします。

ホントによく食らいますよね八月薫。

○D委員 私も指定やむなしと思います。 3 誌ともです。 1 冊目ですか、 これも性行為の描写が多いですし、 露骨で、 卑わいな感じを受けますし、 しっかり修整されている、と書いてありますけれども、そのように感じません。擬音とか、体液とかいろいろ描写が多いし、青少年にはやっぱり刺激が強いと思われます。
また2誌目なんですけれども、自主規制団体の聴き取り結果では青少年の性的刺激を目的とした内容ではないと感じる、 ということを非該当の方がおっしゃっておりますが、どのぐらい書いたら刺激を受けるのでしょうか、 と私は思います。 3 誌とも指定でお願いいたします。

困った反応ですが、どのくらいか決めるのが審議委員の仕事です。

○B 委員 私も 3 誌とも指定でお願いします 。やはり 、 先ほどI委員からもありましたように、毎年同じような発行会社で指定が出ているということは、どこまで毎年同じように追いかけたらいいのかな、と不安に思ってしまうこともあります。毎回、修整という部分が気になっているところで、 基準が曖昧ではないかなと思いますし、より一層刺激するような修整というのがどこまでなのかということもあります。 やはり自主規制団体の方たちも、もう少し青少年に向けて、そこも評価としては考えていただきたいと思います。
1 誌目も、やはり修整が甘いというところと、あと指定等非該当のところが半々ということと、 保留が今回全くないというところが、二つに分かれているところも気になっているところです。
2 誌目も、やはりこちらも修整や体液というところもかなりありますし、そこも少し気になるところです。 あと指定非該当の下から四つ目のところですね。形状とか、露骨に描かれている描写が 4 カ所あるということは指定該当だけれども、「全編大部分」というところでは、指定というところは埋もれて評価が曖昧となり 、と書いてあります。 そこの評価の仕方というのが、それぞれどう捉えているのかというところがあるかと思います。私たちも判断するのに、修整が甘ければ全体的に見て指定ではないかな、 と私は判断したいと思うのですけれども、こういうふうに曖昧にとられるというところが、どういう基準で見ていらっしゃるのかな、 と不安に思います。
3誌目は、犯罪を誘発するようなストーリー性もありますので、そういった部分、内容についても指定にしたいと思います。
以上です

○C委員 自主規制団体からの聴き取り結果では、 3 誌とも、 指定該当と非該当が本当に割れているんですね。真っ二つに割れているような状況なんですけれども、これがなぜかということに関して何度も言っているので、ちょっとくどいようで恐縮なんですけれども、最初の八月薫さんの指定に関しては、過去にも、 八月さんはベテランの作家ですから、何回か指定されておりまして、 私もリイド社の担当編集者と話をしたこともあるのですけれども、やはり 、 ひとつご覧になってわかりますけれども、絵は上手なんですね。 上手であるがゆえのリアリティ ーがあると感じられるし、極端に性描写をするときのシーンの書き方が非常に露骨な感じを受けるということ、 これは間違いないと思いますね。 5月の出版倫理協議会で、「東京都の青少年健全育成審議会では、局部を白く消せばいいのかという議論がある。 性行為全体に修整が求められているのではないか。 局部のみの修整では、今後も指定される可能性がある。」 という発言をしました。 その他にも、 「問題なのは、人格否定や暴力、虐待がセックスに伴うことだ。」 ということも言ったのです。出版倫理協議会ではこの点ではある程度理解されたと思うのですけれども、各社に伝わるには、今度、雑誌協会の編集倫理委員会から直接話をする必要があるということですね。
それぞれの出版社でも、内部で話し合いはしていると思うのですけれども、どうしてもリアリティーを出したいとか、強調したいというところで、 自主規制団体の票が割れているように、それをちゃんと編集者が理解してやったと判断するか、 そうじゃなくて、これは青少年に対して、ややもすると問題があると感じるかの差ですよね。
この 2 番目の『俺たちで 4P しようぜ』 という、 「セックス、 4P しようぜ」 という帯がついているんですけれども、これもいわゆる BL ものなのですけれども、どっちかというと、先ほども言いましたように、性器の消し、あるいは体液描写、擬音描写が多くて、ちょっと配慮が足りないと思いますね。
3 番目の『ウラガワ』、これも内容はコミカ ルなんですけれども 、どうも擬音とセックスシーンが短編の中に幾つも出てきますので、 やはり性描写の必然性がどこにあるのかと思うぐらい繰り返し出てくるところに問題点があります。
私も 3 誌とも区分陳列やむなしと思います 。
以上です

○会長 専門的なご説明をいただいてありがとうございました。また、当審議会で議論になっている修整の仕方についても、そういう出版の関係の皆様にフィ ードバックしていただいていることを知りました。

○C委員 これは賛否あると思うんですけれど、 例えば、一般的に売られている、総合週刊誌の中にあるコミックでは、 セックスの全体が見えず、少なくとも性器も分からないようにしているものもあります。私は消すなら局部を消すんじゃなくて性行為全体をボカしてはどうか、 ということは言っているんですね。それがどう伝わるかわかりませんけれど、この条例に沿った形で考えますと、 15 条のイとロは著しく性的な感情を刺激するとか 、 卑わい感を与えるとか、露骨に描写し、 というところがあって、コミ ックをご覧になったらわかりますけれども、性行為とか、男女の性のシーンなんかは結構あるんですよ。だけど、それが卑わい感を与えるか、それとも子供に対して明らかに悪影響を与えるかとなると、これは論議の対象にはなると思うんですね。
ただ、 BL に関しては 、私 もちょっと分からないんです。 これはどう やって読ま れているのかなと思うぐらい新しい分野で、ちょっと判断しかねているところがあるのです。
以上です

? なんか事情に通じてる発言が?

○ H 委員 基本的な部分でお尋ねしたいのは、ここに 16 名の方が自主規制団体ということで意見を述べておられますけれども、具体的にどういった方なのかというのを、もう少し見えるような形にしていただければ、それぞれのご意見の背景みたいものも理解できるのかなと思うので。
今回も 8 対 8 ということで、どちらのおっしゃっていることも一理あるな、 と思います。ここへ来まして本を見て、 この聞き取り内容を見て判断させていただくのですけれども、この聞き取り内容の部分がかなり影響があるといいますか、私としては専門家といいますか、業界の方はこう見ているのかなと思いますので、そのあたり背景といいますか、 どういった方々が、ということが分かればありがたいと思いましたのが一つと。
それから、 まだ参加した回数が少なく 、なかなか判断基準というのがよくつかめなくて、委員になるときに、事務局の方から大体のお話を伺ったのですけれども、それでも実際にこうやって当たってみますと、なかなか判断できない。今、C委員のお話を聞きまして、非常に参考になりまして、こういったお話を例えばC委員からレクチャーを受けるとか、実際にこういった本に当たってこうじゃないかとかというようなご意見を聞く機会があったら、 ありがたいなと思います。
今回につきましては、 3 誌とも指定やむなしと思いますけれども、ちょっとそういったところを感じたところでございましたので、お話ししました。

○健全育成担当課長 それでは私から説明いたします。まず、日本書籍出版協会の方が 2 名です。日本雑誌協会の方が 6 名いらっしゃいま す。日本出版取次協会の方が 3 名いらっしゃいます。東京都書店商業組合の方が 3 名いらっしゃいます。出版倫理懇話会の方が 1 名 、首都圏新聞即売懇談会の方が 1 名 、東京都古書籍商業協同組合の方が 1 名 、日本フランチャイズチェーン協会の方が 1 名 、以上 18 名の方がいらっしゃいます。

○会長 C委員のほうがこの経緯とかについて、 お詳しいと思いますので、補足していただければ。

○C委員 出版社、 いわれる版元、雑誌を出したり、本を出したり という出版社のメンバーが9人なんですね。それから、流通の過程で関わるところが取次というところでして、 これが3名、それから、コンビニ、書店、これがあわせて4名、 あと駅などの売店、古書販売店が1 名、 1 名とこうなります。大体区分けするとそうなって、これが出版物、主にコミックをつくって売るという業界団体になるのですね。

資料にも載ってます

都民からの通報申出

○青少年課長 続きまして、事務局から都民からの申出のご報告をさせていただきたいと思ってございます。 12 ページをご覧ください。
5 月処理分の都民の申出はメールによるものが 4 件と、 郵送によるものが 1 件ございました。いずれも不健全図書類の指定等に関することでございます。
まず 、メールによる申出の内容 、内訳は 、性的な描写に関するものが 3 件と 、犯罪の誘発に関するものが 1 件でございました。
性的な描写に関するものの 3 件のう ち 2 件 につきましては 、同一の図書類に関するご指摘でございまして、調査、購入し、内容を確認した結果、条例施行規則第 15 条に定める不健全図書類の基準には該当しないと判断したものでございました。
残る 1 誌につきましては、漫画の画像が添付されていたものでございますが、具体的な図書類等の明記がなく、発行、販売状況の確認ができませんでした。申出人には、一般的な条例の取扱について回答させていただきました。
また、犯罪の誘発に関する申出につきましても、調査、購入し、内容を確認いたしましたが 、条例施行規則第 15 条に定める不健全図書類の基準には該当しないと判断いたしました。
最後に郵送による申出につきましては、性的な描写に関するものではございました。該当図書類のコピーが添付されてございましたが、内容を確認したところ、表示がついた図書類として販売されているものでございました。
都民の申出につきましては以上でございます。

ことごとく青少年課長ラインで終了しました。
表示図書(成年マーク付き)もちゃんと判断するんだね……


B!P!O!B!P!O!のコーナー ~BPO 2017年08月分の意見を読む~

2017年8月に視聴者から寄せられた意見
https://www.bpo.gr.jp/?p=9218&meta_key=2017

報道編

北朝鮮がミサイルを発射し、全国瞬時警報システム「Jアラ-ト」が東北地方中心に作動した。テレビでは、「〇〇県には地下がない。4分では逃げられない」など、できないことばかりを取り上げ、まるで政府の責任のような放送ばかりしているが、そもそも北朝鮮が一方的にやっていることに、どうして日本の対応ばかり批判しているのか。逃げられないではなく、どう身を守るかを伝えるのがメディアの仕事ではないか。公開されている政府広報についても詳しく説明せず、一般人の「どうすればいいのかわからない」というインタビューばかり流し、自分達も一緒に「わからない、わからない」と言うだけなら、報道など必要ない。もしミサイルが着弾したとしても、真上から落ちない限り、破片から身を守ったり、体を隠したり、家の中の行動で助かる可能性はあるはずだ。そのためのJアラートのはずが、役に立たないものとして伝えるのは如何なものか。

コンビニ3店舗で同一犯による強盗・強盗未遂事件があった。実害があったのは1件目だけで、3件目の私の経営する店では実害は無かった。朝になって、在阪の民放各局が私の店舗に取材に来た。その際、「従業員が映されるのを嫌がっている」と抗議したが、カメラを回し続けられた。経営者の立場としては、「強盗に狙われる店」というイメージが先行し、新たな従業員獲得が難しくなることに頭を抱えている。「映されたくない」とこちらが言っているにも関わらず、それを無視されたことに強い憤りを覚える。

朝の番組で、沖縄県の離島、竹富島の小さな診療所が、大量に訪れる観光客の診療に困惑しているという話題を取り上げていた。軽症で緊急性がないにも関わらず、小さなケガで診療所を訪れる観光客。しかし島に医師は1人だけ。島民が受診できない状況が続いているという。こういう問題は、実際に島の声を聞かないとわからないが、取材班は現地に行き、医療関係者、診療所を訪れた観光客、困惑する島民、入島制限も考えるという島の声など、多角的に丹念に取材していた。ネット情報をまとめたような企画が多い中、こうしてきちんと取材することが大切だ。小さな島の診療所の問題だが、自分勝手な患者が増えている都会でも共通する課題だ。これからもこうした良質の取材をした番組が増えてくことを願う。

終戦直後の樺太に関する番組を見た。ソ連との戦闘が始まった経緯がうやむやに説明され、よくわからなかった。本当に本人が言ったかどうかわからない証言、民間人の視点だけで進められ、違和感を持った。およそ40万人の樺太の人々は、どのように生き残ったのかの説明がない。これだけ生き残るには、軍の協力が考えられるはずであるのに、その点には触れない。ソ連側の責任についても何ら追及しなかった。どうして起きたのかを明らかにすると言いつつ、中身は不明確な資料や視点の限られた証言ばかりで、何も真相が分からない感傷的で偏った番組になってしまっていた。

731部隊の番組は、ハバロフスク裁判の証人をもとに制作しているが、事実に反している。同裁判は、1949年に行われたソ連の主張を宣伝するためのプロパガンダ裁判である。つまり、戦後すぐではなく、戦後4年間、ソ連の言うことを聞かなければ命の保証さえされない、人権無視状態の人々が洗脳を受けた上で、ソ連から強要された自白をもとに作られたものである。命の危険にさらされ、洗脳された日本の抑留者の証言は、ほぼソ連の主張そのものであることは様々な事例で明らかになっている。番組はその事実を詳しく述べるべきである。731部隊については、米国国立公文書館が公開した、米情報機関の対日機密文書で「結局、戦争犯罪と言えることは全く存在しなかった」ことについて、何ら言及しないのも、事実を隠蔽するものだ。極めて意図を持って制作された偏向番組である。

731部隊の番組を見た。非常に綿密に資料を集め、肉声で、当時実験に関わった医学者などの証言を紹介している点に非常に感心した。事件の経緯や資料の乏しさから「捏造ではないか」といった一部の層の意見を見事に覆す資料を提示し、部隊の残虐さ、非人道的行為を改めて見直す貴重な番組だった。これからもこういった誤った風潮や思想、歴史修正から世論を喚起し、戦争の悲惨さ、惨たらしさを次世代に伝える番組を制作してもらえるよう、心から願う。

CM編

自動車メーカーのCMで「ぶつからない車」などと安全性の高さをアピールしているが、障害物や駐車車両に向かって、車をフルアクセルで急発進させるなどのパフォーマンスまでする必要性があるのか疑問である。演出とはいえ、このような手法は「安全装置付きの乗用車=絶対に事故を起こさない」と誤解されかねず、無謀運転を助長することにもなりかねない。

猥褻編

高校生が主人公の連続ドラマなので、高校生も見ているが、性行為、性風俗店、暴力行為などのシーンが多く出てくる。このような番組を公共の電波で、子どもが見る時間帯に放送することに憤りを覚える。

いったいどこのドラマなんだろうねぇ

バラエティー番組でお笑い芸人が将棋を指すシーンで、女性のスカートをめくっていた。子どもが見ている時間帯の番組であり、モラルに反する。度が過ぎていて教育上よくない。

大人のスカートめくりは強制猥褻ですよ……