2017年5月2日までのデータは3rdSeason、2013年11月までのデータは2ndSeasonに置いてあります。

2020年1月31日金曜日

第715回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む

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「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体からの意見聴取によって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者、人数については、「条例に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。

諮問図書類及び指定基準該当箇所
https://www.tomin-anzen.metro.tokyo.lg.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/715/715shiryou7.pdf

諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
https://www.tomin-anzen.metro.tokyo.lg.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/715/715shiryou8.pdf

図書審査

SPコミックス 最高にトロけた本気でホントの話

発行元:株式会社リイド社

  • 結合部の消しはわからないようで若干わかる。擬音なども卑わいにみえる。指定やむなし。
  • ストーリーは週刊誌によくありそうな感じだが、性器の描き方は週刊誌よりはっきりした印象。大人の玩具の描き方もリアル。青少年レベルとは思えない。指定該当
  • 全体的に性描写が多い。性器は消されているが局部を広げてのシーンや、拘束されてのシーンも含まれている。ストーリーは不倫を含め色々あり、性描写が特に多いのが印象的。指定やむなし。
  • 短編集であるがセックスするまでの過程もあり面白く読める。性描写も激しくなく人格否定もあまりなく一般的な恋愛ものと受け取れる。しかし、12話も続くとさすがにセックスシーンが頭に残り欲望が増すと思われる。指定該当
  • 妄想の物語で非現実的であり、絵柄の印象も子供が手に取るように感じない。性器の修整については出版社の配慮を感じるが、面積が小さい部分がやや多め。器具の使用やパワハラ的展開のまとめ方には配慮が足りない感が否めない。指定該当
  • 絵が上手く、ストーリーもしっかりしているため、性行為のシーンばかりではない。擬音、体液も激しくはない。しかし、絵が上手いだけに、肉体などはリアルで、構図の妙もあり性行為シーンが卑わい。性器は白ヌキしてあるものの、挿入シーンなどでは形状が浮き上がる印象。後半では器具の使用もある。ページ数は少ないが、いくつかの性行為シーンがポイントとなり、指定該当やむなし。
  • 消しはそこそこ。ただし直接描写が多く性シーン自体も多い。画面構成はある種の配慮を感じられるが、もうひと工夫ほしい。ストーリー性はある。全編か付せんに疑問はあるが、指定やむなし。
  • 画力もあり、構成もしっかりしていて、出来はすばらしかったと思う。性器の消しもあり、版元の意識もわかるが、形状がわかる消しの登場回数の多さは青年レベルをこえたかと思う。指定やむなし。
  • ストーリーはさまざまで、ものによっては詐欺まがいのものもあるが、特段人格否定的なものは少ない。描写も適切な処理がされているが、全編にわたって性行為の描写が多い。卑わいな面はあるが施行規則に照らすと、完全には該当と言えない。保留
  • 短編ではあるが各話はストーリーがコンパクトにまとめられていて読みやすい。各話それぞれに性交描写があるので全体的に性交シーンが多いように感じられる。ただ、性器の消しは男女ともにされている。今までにないパターンの作品のため保留
  • 一部器具を使用しているシーンが見受けられるが、人格否定に該当する箇所も見受けられず、卑わいな感じもしない。性器の修整は白くぼかす形で確実に加えられており形状も判別できない。指定非該当
  • 各編、性交シーンはあるが犯罪、暴力性等の内容はない。ただ後半のページで道具を使うページが気になる。全体に性器の描き方はボカされている様に感じる。総合的に判断し、指定非該当
  • 着衣のみ、および白抜きで修整された性器が少し垣間みえる程度のものにもついている付せんがあり、この点率直に疑問。全体的なページ数の多さ、全編にわたっての性行為シーンの印象は強く、陰毛、体液等への配慮はなされるべき作品という印象だが、男女間合意のもとでおこなわれている性行為が中心である。指定非該当
  • 本当にあったHな話的な内容の短編ストーリー。性交シーンが多い割には全体的に卑わい感は感じない。性交シーンの描写がリアル感に欠けるためか。局部アップの描写が一部気になるが、全編を通しては許容範囲の修整はしているかと思う。指定非該当
  • 売買春などはあるものの、暴力、薬物、幼児への性交強要などほとんど見られず、人格否定とまでは言えない。消しについて、面積がやや小さい感もうけるが、完全に白地とする点については配慮がうかがえる。指定非該当
  • 性器の修整は一定の配慮がある。劇画調のためそれほど卑わい感は少なく思う。人格否定もみられなかった。指定非該当

赤-指定やむなし:7  緑-保留:2  青-指定非該当:6

今年一発目の指定は東京都の不健全図書では常連の八月薫の短編集。


cultcomics PLACEBO collection やましい恋のはじめかた

発行元:株式会社笠倉出版社

  • 性器が形どおりに消されているのでもう少しぼかすべき。それほど卑わいさはない気もするが、指定該当
  • 避妊具でもつけたかのような性器の描き方が修整しているようで逆にリアルになっているように感じる。かなり大きなカットでの描写もあり、指定非該当とは言えない。指定該当
  • 幼い時の思い出が下敷きとなって性的な関係が続く男同士の物語で、特に人格否定的な面はないが、処理が甘い。また性行為の描写も頻繁である。指定該当
  • 大学生の現在と幼いころの思い出と交差するストーリーで暴力的でもなく、人格否定的でもないが、性器の部分はわかってしまう。消してあるようではあるがわかりやすく、体液の描写も多い。指定該当
  • 各パーツごとにセックスに入るまでのストーリーはある。しかし強制的な場面もあるが顔は受け入れている。セックス時の描写が細部に描かれていて、特に男性器の形状ははっきりとわかる場面が多い。全裸でのシーンも多く絵がうまいのでリアルであり、卑わい感も感じる。指定該当
  • 全編大部分とまでは言えない。ただし性器の形状がわかるような修整が多いことと、本来、見えない角度での性器を描写するコマをつくることで性描写を多く感じさせてしまう。アングルで配慮しているコマもあり、恋愛描写の展開も問題ない印象。大変もったいないが、成人向き。指定該当
  • 絵が上手くキレイなため、一見卑わいに思わなかった。擬音も大人しい方である。ストーリー性もあり、行為のシーンも長くない。行為のシーンの間に回想シーンなどを入れ、卑わい感をうすめているのも上手い。だが、性器の描き方が露骨。白線で消すように見せる手法だが、形がよく分かるため挿入シーンなどに卑わい感がある。体液描写も激しくはないが、ねばり気のある描き方で卑わいである。本当に残念だが、指定該当やむなし。
  • 画力、ネーム力ともに非常に高く同性愛の恋を丁寧に描いている。幼い子供の頃の思い出からはじまり、「恋人になりたい」と切々と訴える言葉など、とかく想像だけで描いた暴力性のみの性描写が飛び交いがちなBLというジャンルで、きちんと取材したんじゃないか、と思えるセリフが多かった。しかし、男性器の修整というか特徴をより摘示しての演出ともいえるトーン処理等は実物そのものよりリアルに見えるシーンすらある。この性器描写をもって、卑わい性がないとは言い難い。実に残念だが、指定該当
  • 性器の修整は形状がわかり、強調している。ストーリー性はしっかりしているが、性シーンが多い。高校生と思われるシーンは気になる。直接描写がなくても付せんを貼っているページもある。全編とまではいえないが、指定やむなし。
  • BLの王道漫画で画力・構成・伏線回収・全てにおいてすばらしかった。まさにBLの模範的な漫画だと思う。それだけに男性器の消しの甘さが悔やまれる。青年レベルをこえている。指定やむなし。
  • 全体的に付せんの数が多い印象。付せんが不要では?と思えるページがいくつか見受けられる。ただ性器描写については輪郭、形状がわかり、修整を施しているとは言い難い。特別性交シーンが多いという印象はないが逆に目立つ。指定該当
  • きれいな絵柄で卑わい感は感じられなかった。ストーリーも暴力・強姦的な要素も少なく、人格否定とまでは言えない。しかし、性器の消しが甘く、形状をハッキリ伝える表現となっていることは看過できない。指定やむなし
  • 全体的に画力もストーリー性もあり、レベルが高いように思われる。また、暴力的・強制的な感じもない。ただ、全体的に性交シーンが多く性器の消しはあるものの、形状がわかる箇所が多い。総合的に判断し、保留
  • ストーリー性もあり、画のクオリティも高く漫画としての完成度は非常に高いものを感じる。ただ性器の形状がほぼわかるようになっている点、体液描写の多さや結合部をリアルに描いている点は、画が上手なだけに配慮が必要と感じる。人格否定に該当する箇所も特段ない。保留
  • 性器の表現はボカシもできている。暴力や道具を使用するような内容はなく、絵もきれいでストーリー性もある。指定非該当
  • 性器の修整は一定の配慮がある。劇画調のためそれほど卑わい感は少なく思う。人格否定もみられなかった。指定非該当

赤-指定やむなし:11  緑-保留:2  青-指定非該当:2

2冊目はBL。修整が甘いらしい。


cultcomics PLACEBO collection やましい恋のはじめかた初回限定版

発行元:株式会社笠倉出版社

  • 図書2と同じ。指定該当
  • 図書2と同じ。指定該当
  • 図書2と同じ。指定該当
  • 図書2とほとんど同じような状態。指定該当
  • 図書2と同じ。指定該当
  • 本編については、図書2と同じ。小冊子についても性器の修整については、形状がわかるような修整が多いため、成人向き。指定該当
  • 図書2と同様。指定該当やむなし
  • 書きおろしが多い分、より該当性が高いと考える。指定該当
  • 性器の形状がわかる。消えていない。強調している。付録小冊子も同様。高校生と思しきシーンあり。指定やむなし。
  • 図書2と同様。小冊子も男性器の消しの甘さが青年レベルをこえている。指定やむなし。
  • 本編については図書2と同じ。付録についてもほぼ同じ。性器形状がわかり、精液、体液描写も多い。指定該当
  • 図書2と同じ。小冊子についても同様の指摘が出来る。指定やむなし。
  • 小冊子も本誌と同様。よってこちらも図書2と同様保留
  • 図書2と同じ。小冊子についても概ね本誌と同様と感じるが、本誌に比べると若干画がごちゃごちゃしている感がある。保留
  • 別カバーを付けた商品で販売。限定版に小冊子がついているがコミカルな内容に感じた。図書2の結論と同様に指定非該当
  • 性器の修整は一定の配慮がある。劇画調のためそれほど卑わい感は少なく思う。人格否定もみられなかった。指定非該当

赤-指定やむなし:11  緑-保留:2  青-指定非該当:2

2冊目の作品の初回限定版が異例の指定。どうやら小冊子がついているらしい。基本的に2冊目の意見と対応した意見が出ているものの変化はなし。

都民からの通報申出

都民からの申出一覧・12月分
https://www.tomin-anzen.metro.tokyo.lg.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/715/715shiryou13.pdf

1 メールによる申し出(5 件)
  ○ 不健全図書類の指定について(5 件)

5件か……いつものかなぁ

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