2017年5月2日までのデータは3rdSeason、2013年11月までのデータは2ndSeasonに置いてあります。

2018年9月27日木曜日

第699回東京都青少年健全育成審議会 会議資料を読む

「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体からの意見聴取によって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者については、「「東京都青少年の健全な育成に関する条例」に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。

諮問図書類及び指定基準該当箇所
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/699/shiryou7.pdf

諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/699/shiryou8.pdf

図書審査

SPコミックス 本当にあった たまらない話

発行元:株式会社リイド社
index
  • 修整はされているものの、性描写が多く指定やむなし。
  • 擬音や体液の描写が多く、絵も上手なためリアルに感じる。ストーリーにも人格否 定的なものがあり、青少年に対し問題があるように思える。指定やむなし。
  • 短編集でストーリー性もあるが、性交シーンが多く卑わい感が強い。指定該当やむ なし。
  • 性器に白抜きは施されているが、形状が分かる描き方。陰毛や体液描写もリアルで 多い。全般的にリアル感を重視した印象を受ける。一部のストーリーで暴力的な表現 もあり、区分陳列の対象とせざるを得ないと考える。指定該当
  • 性描写の多くは露骨になりすぎないように構図などが工夫されているが、ラストは 決まって局部アップの挿入シーンとなっており、露骨になってしまっており、全体と しての卑わい感も高めてしまっている。指定やむなし。
  • 擬音、体液描写は控えめ。絵が上手で陰毛の描写もリアル。開脚させて女性器を強 調する構図も卑わいな感じを与えており、性的行為を露骨に描写していると言える。 性器、肛門の白抜きの修整が小さめで卑わい。指定該当
  • 劇画のペンタッチで描く体験談ものという古いジャンルのため、青少年にとって卑 わい感はないように思う。ただし、一部の作品では立場を利用した性行為の強制が描 かれており、青少年にふさわしくない。指定やむなし。
  • リアルな性物語が、青少年にもこういった行為ができるんだと思わせるような内容 となっており、指定やむなし。
  • 昔ながらのエロ漫画の作風といった印象。ストーリー性や性交描写も特別に卑わい に感じるものではなく、一定の修整も認められる。ただ、ソフトな表紙、タイトルと 本編内容にギャップがあり、青少年が購入しやすいコーナーでの販売はいかがなもの かと思い判断に迷う。保留
  • タイトルの「本当にあった~」というように、日常的にありうる場面を描いた短編 集。一話が短くストーリー性もあまり感じられない。絵もやわらかく卑わい感、人格 否定もあまり感じられない。毎回性交で終わるという点が気になるが、指定非該当
  • 白抜き修整はなされており、体液や擬音はあるが露骨ではなく、それほど卑わいに は感じない。指定非該当
  • 短編集で普通のエロ本。描写も特別過激ではなく、陰毛は描かれているが雑で、局 部は一応消されている。特に暴力的な所も卑わいに感じる所もなく話が終わる。指定 非該当
  • 擬音、体液などは抑え目で派手ではない。性器も白く修整されていて、形状がわか らないようになっている。男性器を口へ入れる場面や複数による乱交シーンがあり、 ややリアルではあるが、短編集のためあっさりとした印象。絵が上手いため一定の刺 激はあるが、青少年に与える影響が大きいとは思えない。指定非該当
  • 一話ごとに性的なシーンがあるためやや分量は多いが、話の流れの中での必然性が あり、消しもしっかりしている。実録ものであり、目くじらをたてるほどのものか疑 問。指定非該当
  • 絵が上手なので生々しさを感じるが、それは魅力の一つと考える。アンソロジーの ため、性行為が多いように思えるが、キャラ同士で無理やりしているようには感じな かった。消しは甘いところもあるが、指定するほどではないと思う。指定非該当
  • 社会通念上、強姦等にあたる人格否定の表現があるものの、物語上結論として美化 しているとは言えない。陰毛等は描かれているが、性器そのものは形状不明となる処 理がされている。指定非該当
  • 性器は白抜き修整がされており、コミカル的な内容が卑わいさを抑えている。指定 非該当

赤-指定やむなし:8  緑-保留:1  青-指定非該当:8
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もはや不健全図書常連の感もある八月薫の短編集。

内容の詳細はアキバBlogに譲るとして……
八月薫 本当にあったたまらない話 「生々しい体験談を結集した“現実”のエロス!」
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51569932.html

意見の内容としては見事に真っ二つ。

Charles Comics メスイキ×強制BL

発行元:株式会社メディアソフト
Amazon:
index2
  • 修整が甘いところがあり、性描写も多く、指定やむなし。
  • 擬音や体液の描写が多く、性行為も露骨なため、指定該当
  • 全編にわたって性的描写が多く、擬音や体液が描かれた場面も多くあり、卑わいに感 じる。性器も白抜きになっているが形状が分かるものが多い。指定該当
  • 性描写がリアルで露骨。性器の形は修整されているが形状がはっきりわかり、擬音、 体液描写も多用されている。学生同士の話も気になる。指定該当
  • 全編にわたって性描写が多い。作品によっては体液の描写や修整が甘い箇所も多く卑 わいに感じる。指定該当
  • 性器の白抜き修整は施されているが、ほぼ形状が分かりリアル。タイトルに「強制」 とある通り、強制的な表現が多い。体液描写もリアル感は欠けるが、多い印象。指定該 当
  • 複数の作家による短編集のため、作品ごとに描写が異なるが、男性器の形状がはっき りわかるなど、修整が不十分な部分がある。擬音、体液の描写も作品によっては激し く、露骨で卑わいな印象を与える。タイトルから連想するほどの人格否定の要素はない が、指定該当
  • 絵柄の修整が不足しており、性器そのものが露出している表現がある。人格否定、強 姦を美化する面も見受けられる。指定やむなし
  • マニアックなジャンルではあるものの、体液描写、擬音の描写も多く、性行為も露 骨。卑わい感があると言わざるをえない。指定該当
  • 小学生くらいの子供は見ないと思うが、中学生以上は興味本位で見るかもしれない。 指定該当
  • タイトルのインパクトの割に、ストーリー性や設定で特に暴力性や人格否定がある印 象は薄い。しかし作品によっては性交シーンの描写において性器、局部の修整が甘い箇 所が目立ち、これが卑わい感につながる。擬音、体液描写も多く露骨。ただ、これも一 部の作品に関してである。保留
  • 一部性器の消し方に甘さが見える所と、高校生の兄弟とおぼしき二人の話は引っかか る所ではあるが、大人の女性受けのためではないのかとも思う。絵の雑な所も多く、人 格否定と思われる所も特には無い。指定非該当
  • オムニバスで性器や性的行為の描き方は作品によってまちまちではあるが、多くは工 夫されており卑わい感は高くない。一作品のみ対象となる可能性があるが、それを理由 に該当とするのは他の作品の工夫に対して失礼であるばかりか、どの表現が問題となる か不明なまま該当図書にすることになり、表現の萎縮につながる恐れがある。指定非該 当
  • 短編集なので作品によって違いもあるが全体的に擬音、体液とも派手なものが多い。 性器も形が分かるように描いているものが多いが、どの作品も細い線で輪郭をとった単 純なもの。性器の挿入部分もあまり描かれていない。性器はオモチャのような印象で卑 わいに感じない。タイトルに「強制」とあるがさほど強制的な展開もない。指定非該当
  • 画角で隠している部分は多いが、形がわかる所もある。アンソロジーのため各作家の力量に差があり、また分量も多くなる。消しが甘いところがあり、縛りもある。カバーなどのイメージから性的感情をあおる要素は強いが、内容は拍子抜け。指定非該当
  • アンソロジーなので性行為が多いように思えるが、お互いが望んでいるように見え る。修整も少し甘いところがあるが、指定するほどまでとは思えない。指定非該当
  • 性器は白抜き修整がされている。短編集であり、強く卑わいさを感じさせるものでは ない。指定非該当

赤-指定やむなし:10  緑-保留:1  青-指定非該当:6
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2冊目はBLアンソロジー

基本的に修整の大きさが中心の議論。アンソロということで、1話分が不健全対象とみなされた場合、他の作品まで巻き添えを食うのはどうか、という点と小学生は読まないだろうけど中学生なら読むかもしれないという点が気になる。


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