「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体からの意見聴取によって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者、人数については、「条例に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。
諮問図書類及び指定基準該当箇所
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/711/711shiryou7.pdf
諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/711/711shiryou8.pdf
図書審査
H&C Comics ihr HertZ Series 270 「 fill the cream donut」
発行元:株式会社大洋図書
- 性器の消しが不完全。男性器の形がまるきりわかる。指定該当
- 性器の修整がないのに等しく、性描写も多い。指定やむなし
- ストーリー全体から判断すると、人格否定的な面はない。ただ性器の描写は修整が少
なく露骨な表現になっている。指定やむなし
- サラリーマン、異動先という設定から始まっているが、いざ性描写になると性器が
しっかりと分かってしまう。ストーリー性はあると思うが性描写は卑わいな感じを受
ける。指定該当
- 初めて行った店のセックスにはまってしまったというストーリーだが、性器の形がリ
アルすぎる。しかもアップで消しも甘い。絵が何を表現しているのかわからない部分
がある。人格否定とまではいかないが卑わい感を感じる。青少年より大人向きであ
る。指定該当
- 性器の修整は線を何本か入れただけで甘いと言わざるを得ず、結合部もアップや断面
を描くなど露骨。暴力的、強制的なシーンは見受けられないが、擬音、体液描写も多
い。想定される読者層を考えると、悪影響が有るとは思えないが、修整の不十分さは
否めない。指定該当
- ストーリー展開に卑わい感はあまり感じられないが、性器の描写の修整がごく一部の
ため、成人向き。指定該当
- 性器の修整が甘過ぎる。明らかにハッキリと描いておいて、白い帯をのせるというよ
くある手法のうえ、描き方も大きく、非常に鮮明で露骨。指の挿入シーンなども、肛
門の中からみたアングルや、横から透けて見える描き方で、卑わいか否かはさておき
露骨である。擬音は始めから多めであり、体液も話が進むにしたがっておびただしく
なる。からみの全体像も露骨であり、青少年に見せるのはいかがなものかと考える。
指定該当
- 風俗店で出会った見知らぬパートナーとの純愛がベースになっている作品。BL作品に
よく見受けられる人格否定を伴った暴力、脅迫シーンもなく、また該当するページも
多くはない印象がある。ただ性器の露出部分の修整が全くと言っていいほどなされて
おらず、その形状も血管等まで細部にわたって表現されており、大変生々しい。体液
描写も激しい。指定やむなし。
- 男性器は血管までわかってしまう上に、それを強調するかのような画面構成になって
いることから、これのみで指定該当と考える。
- 画力や漫画の内容の出来よりも消し方があまりにもラフすぎる。この消し方は青年レ
ベルでは考えにくいと思う。指定やむなし。
- 特別絵がうまいとかきれいという感じはしないが、男性器はリアルで丁寧に描いてい
る印象。四角く抜いて隠している所もあるが、あまりにも男性器そのもの。指定該当
- しっかりした作品性があり、卑わい感は感じられない。LGBTへの偏見なども丁寧に表
現されており、ゲイの男性同士の恋愛ドラマとしてのクオリティも高い。現代的な価
値があるともいえる。全体分量に占める性愛表現部分の量も比較的少ない。しかし、
消しが甘く、性器がはっきり見えている点、看過するのは困難。残念ながら指定該当
と言わざるを得ない。
- 全体的には人格否定している感じもなく、過激なイメージも受けなかった。ただ、性
交シーンは性器の修整が甘く、挿入部分もリアルな箇所があった。総合的に判断し、
今回は保留とする。
- 196ページのうち真ん中の60ページはエロシーンなし。男性性器を2~3箇所での消しの
ため、すべて外形がわかり、2/3はそんなシーンのコミック。男性同士のため卑わいな
感じはない。保留
赤-指定やむなし:13
緑-保留:2
青-指定非該当:0
今月1冊目はBLです。
とにかく性器の修整が甘い、ということでほぼパーフェクトの指定やむなしといった流れ。ストーリー的には評価されてる面もあるようですが……
SPコミックス 「彼女と僕のいえない秘密」
発行元:株式会社リイド社
- 性器の消し方は良いが、全裸での性行為のコマ数が多い。指定該当
- 性器は修整はされているものの、性描写が多い。指定やむなし。
- 全編にわたって性描写が多く、卑わいな感じを受ける。性器に関しては具体性はない
が不倫のストーリーや、秘密の関係など、内容的にもよろしくないのではと思う。指
定該当
- 描写がリアルで上手である。しかし、暴力的、強制的な描写が多く、読み進むと人格
否定と卑わい感が強く感じられる。不倫も加わり、拘束場面も見られる。擬音、体液
描写もリアルで18歳未満には行為を助長させる。指定該当
- 画力もありストーリーもあり、テーマに寄った素敵な漫画。消し方も青年レベルで構
成しているが、合体部分も大きく、たくさん描き過ぎかと思う。ここまで登場させな
くてもよかったのでは。難しいが全てを踏まえ、指定やむなし。
- 性交シーンが多く体液、精液の描写も激しい。性器については消し、ボカシを施して
いるが、描き方が大胆すぎるのが卑わい感を増している。指定該当
- ストーリーの構成だけを考えれば、問題ない印象。性器描写も修整を施しており問題
ない。しかし、読切の各エピソードに散りばめられた器具や拘束具の使用、レイプ風
の複数人との性交などの場面は、文脈上では一定の歯止めがかかっているものの成人
向きの印象もある。保留
- 全編にわたり卑わいな感じを与えるが、性器の描写には配慮がされている。不倫が
テーマになっており、それなりに合理的な筋書きだと思う。指定非該当
- 男性器も女性器も共に修正はされている。全体的にソフトなイメージで人格を否定さ
れている印象は受けない。絵もきれいでストーリー性もある。指定非該当
- 修整は確実に加えられている。擬音、体液描写は多い印象だが、結合部等も描かれて
いない。一部、支配、ストーカー、拘束、相手を殴る等のシーンが描かれているが、
指定非該当
- 絵が上手なため、からみのシーンはややセクシーである。指の挿入シーンも体が透け
る描き方で、やや露骨。擬音は多くはないが描いているところがあり、体液も派手な
ページがある。拘束、器具使用もある。しかし、性器部分は白く飛ばしていて消しは
充分。短編集のため、ストーリー性が低い反面、性行為もあっけなく終わり、卑わい
感を覚える前に話がとじてしまう印象が強い。青少年に見せるべきではないとまでは
いえない。指定非該当
- 短編集であり、それぞれの話にともない性行為が行われているため、本全体にわたっ
て性描写が続く印象はある。ただ性器の修整等は充分に行われており、体液もほぼ描
かれていない。人格否定等の表現も見受けられない。住居や高層ホテル内で乱暴され
るシーンがあるが、あくまで夫婦間同意の行為。また「暴行監禁容疑で逮捕状請求」
という表現があるが作中では合法な妄想シーンが描かれているのみでギミックの範囲
内と考える。指定非該当
- 性交、性交類似行為がたくさん描かれているが、性器は修整がされており、ほぼ描い
ていない。また大勢で違法なことをやっているように見えるが、実はそうでなかった
という種明かしもされており、そのようなシーンを描く必然性というものも感じた。
指定非該当
- 画格もあり卑わいな印象は受けない。内容においても、人格否定を肯定するかのよう
な表現は見受けられない。性器部分の消しは完全になされている。表現として現代社
会の許容範囲にあり、指定非該当
- 修整は白抜きで充分消されている。性的行為を露骨に描写しているが、卑わいな感じ
がしない。指定非該当
赤-指定やむなし:6
緑-保留:1
青-指定非該当:8
今年に入ってBLしか指定されていない事態が今回のコレで止まりました。
作者さん的には過去にも指定されてたような気が……
全体的に見ると修整は行われていたものの全体的に性描写が多かったという意見が多め。とはいえ内容に関してはいろいろと理由があって評価はされている模様。個人的には「18禁のエロマンガを一般で売っちゃったのかな?」と思ったり。あと一つ思ったんだけど「現代社会の許容範囲」って何?
都民からの通報申出
都民からの申出一覧・8月分
http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/singi/kenzensin/gijishiryou/711/711shiryou11.pdf
1 メールによる申し出(16 件)
○ 不健全図書類の指定について(16 件)
多いなぁ……全部いつものかなぁ……
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